アイコのまんが絵日記 

社会復帰して10年目の統合失調症患者の思い出や日々の戯言を漫画やイラストで表現するブログです。

ハレルヤ!!この世界は最高か!!と思ったら薬の飲み忘れだった。

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信じられないかもしれないが、起こったことを書くぜ。
 
まず、エルビスプレスリーの「好きにならずにいられない」の旋律の美しさに咽び泣いた。
バイク駐輪場から会社に行くのに5分ほどかかる僅かな時間に適当に音楽を聴くのだが、会社についても涙が止まらず困ってしまった。会社の人は気づかないのか気づかないフリをしてくれたのか、なにも言われることはなかった。
 
仕事は忙しく、社外の人とのやりとりに追われ、残業もやむなし、という空気だったが、手が空いてるという出来のいい部下に試しにいつも私が一手に引き受けている納品をお願いしてみたらつつがなく完了し、私も部下も残業しないで帰れることになった。
 
人生最高か!!
無限の歓喜に私は包まれた。
 
世界は美しく、気高く、優しく、喜びと眩い光に溢れている!
 
私はこの喜びをブログに書こうとバイクでの帰路の間中、美しい言葉の羅列で人生讃歌をぐるぐると考えていた。
 
そして、アパートに到着し、そういえば処方された統合失調症の薬を3日ほど飲み忘れていたことに気づき、慌てて一錠飲んだ、その数十分後。
 
テンションが普通レベルまでだだ下がりした。
 
よくよく考えたら、部下が仕事を手伝ってくれただけで、嬉しいちゃ嬉しいけど、人生の全てを肯定したくなるレベルの大ごとではない、、、と気づく。
 
ああ、もしかして、薬の飲み忘れで、ドーパミンがどっぱどっぱと出まくっただけか?
 
以前、薬を飲み忘れた時は、不倫している友人の話を聞いているだけで悲しみが止まらなくなり、辛かったのだが、今回は溢れんばかりの多幸感だった。恐らく、薬を飲まないと悲しみも喜びも倍々になるのだろう。
 
統合失調症の薬というものは、飲んでいる本人としては、効いてる気がしない。なぜなら、ハイテンションから普通のテンションになるということは、さほど快感でないのと、ハイテンション状態が異常であると感じづらいのとで、効いてる効いてるぅ、とならないのである。また、ハイテンションを下げることはできても、落ち込んでいるときに気分を劇的に上げてくれる薬というのはないのである。ゆえに陽性状態は劇的に治っても、陰性状態は長引きやすいと認識している。
 
私は病気が寛解して、障害者雇用ではなくクローズでフルタイム働くようになって10年以上の自負があり、薬なんて飲まなくても実は平気なんじゃね?と思うことがあるのが、飲み忘れるたびに、この世の大いなる喜びと悲しみを感じる羽目になるのだから、薬はやめられないということになるのだろうか。
 
今日も道で、ひとりで意味不明なことを怒鳴っているおばあちゃんに出くわし、ああ、この世の歓喜を味わえるとて、それを味わい続ければ、末路はああなってしまうのだという悲しみを覚えた。
 
眠くならない体が欲しいと思わないか。
ありふれた景色が表現できないくらい美しいと感じる体験をしたくはないか。
無限の歓喜。溢れる喜び。全ての意味がそこに集約する全能感。
 
私は薬をやめるだけで、それらを手にいれられる。だが、その代償は「キチガイ」となり果てるということだ。気分というのは振り子のように大きく喜びに振り切ると、同じくらいの絶望をぶん投げてくるらしい。
 
私は誇大妄想タイプなのだが、被害妄想タイプの方が世には多いということなので、私の体験は一般的な統合失調症の話ではないだろうから、この話は、そういうケースもあるのだという程度に留めておいてほしい。
 
んじゃまた!